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山下
太田社長が独立されたのは何年ですか。
太田
1979年です。93年には会社を有限組織にしました。これまで在来工法による家造り一筋に歩みけ、丁寧な仕事を心掛けてきました。今も、丈夫で快適な住まいを造る為にはどうすればいいかということを追求しています。職人というものは、本当に一生が勉強なのだと痛感しているところです。
山下
心血を注いで造った建物が何十年も残る、木造建築は時に100年以上も残るお仕事ですから、やりがいも大きいでしょう。
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「在来工法の住まいは施主さんや職人さんの個性・思いが感じられていいですね。太田社長をはじめ、太田建築の職人さんたちには、これからも頑張っていただきたいと思います」と俳優の山下規介さん。 |
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太田
これまでに400軒以上の家を完成させましたが、その大部分が残っているのは、やはりうれしいですね。また、引き渡しのときに施主さんに喜んでいただいたり、お礼を言ってもらったりしたときは、言葉にできないほどの喜びを感じます。
山下
お仕事はほとんどがお客様から直接受けておられるそうですね。
太田
ええ。だから当社では、常にお客様主体の仕事になるんです。そのため、お互いのイメージの違いをなくすように打ち合わせを何度も繰り返さなければならない。施主さんが抱いているイメージや要望を実現するためには、話し合いを重ねるしかないんです。
山下
お客様と一緒にゼロから住まいを造り上げておられるのですね。ところで、高知は度々台風が上陸するため、特別の配慮が必要なのでは?
太田
基本的な部分に変りはありませんが、真横からたたきつけるような豪雨に耐えられるだけの丈夫な構造にはしています。また、ほかの地域よりも湿気対策が重要になりますね。
山下
なるほど。社長は現在も、現場で作業に携わっておられるのですか。
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太田
今は大工職人として現場に出ることはなく、図面を引いたり、お客様との打ち合わせに当たったりしています。それでも一日に一度は現場に出向き、様子を見ているんですよ。当社の職人たちは皆付き合いが長く、安心して任せられるので、私は重要な部分について「こうしてほしい」と言えばそれで済みます。しかし、自然に現場に足が向くのですから、気持ちはいつまでも一介の職人のまま。一生、社長にはなりきれないんでしょうね(笑)。
山下
では最後に、今後の展望をお聞かせください。
太田
毎日を着実に、これまでと同じように生きるのみです。
山下
これからも頑張ってください。
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